六本木クラブV2にてナンパ-夏季休暇、初勝利に向けて-

8/13、romeoのお盆休みが始まった。

今年はカレンダーが悪く、romeoのお盆休みは13~16日の4日間だけ。
限られた貴重な休み一日を、六本木でのクラブナンパに費やすということは、確実な結果を出さなければならないということである。
それはromeoにとってプレッシャーであった。
しかし、それはさして難しいことではないはずだ。
遠く転勤先の、お好み焼きが主食の国での心の支えはナンパだった。
友人も、家族も、歳の近い同僚もいない。
そんなromeoの寂しさを埋めてくれたのは、ナンパを通じて出会ってきた女性たちだった。
それだけ真剣にナンパというゲームと向き合ってきた自負がある。
自分という存在を証明する、固い決意を持ってromeoは家を出た。
 
 
 
22:00ロアビル前、GWを共に戦ったウイング、アヤセと合流する。
もともと端正な顔立ちなのだが、いつにもましてアルファメイルのオーラを感じる。
お互い、内から溢れ出るギラつきを抑えきれないでいた。
時間も早かったのでHUBに入り近況トーク。
GWの失敗、それ以降のアヤセの市場調査をもとに大枠の戦略を共有する。
ナンパという行為について、真剣に議論を交わすのは楽しかった。
romeoもアヤセも孤独だったのだ。
 
「六本木の夜を楽しもう!」
 
六本木の、日本一のナンパ箱と言われるV2で、コンビでナンパをする。
楽しい夜にならないはずがなかった。
さながら出走前の競走馬のように、落ち着くなくHUB店内を目でサージングしていた。
二人とも、もう一秒も我慢ならなかった。
 
「飲み終わったら早いけど入ろう」
 
 
 
23:00、V2入場。
安定のガラガラ状態。
romeoもアヤセもクラブミュージック自体好きなので、無人のクラブでもそれなりに楽しめる。
途中、関西人の観光客(男×2)とクラブ情報を教えたりしながら人が増えるのをじっと待つ。
 
23:30を回ったぐらいから徐々にターゲットが入ってきた。
アヤセを顔を合わせる。
バーカウンターから流れてくる女性二人組を見る。
言葉はいらなかった。
 
さあ、ゲームの始まりだ。
 
 
 
「こんばんは、そんなにスイーツ持って食いしん坊さんだね」
「女の子はスイーツ食べ放題なの!」
 
オープンした。
romeoの担当は20代後半の金融系OL。
お決まりルーティンを繰り出し続ける。
若い時はそうとう派手に遊んでいたが、最近はすっかり落ち着いているとのこと。
(落ち着いてる女が六本木のクラブには来ないんじゃないか?)
今は3年付き合っている彼氏がいて、結婚も考えているようだ。
ただクラブ遊び、パーティー遊び等、次元の違うパーリーピーポーだった。
盛り上がってはいるが、刺さっているかは未知数。
フロアに踊りにいくとのことで、その場で放流。
 
そこから通路を徘徊しながら手当たり次第に声をかけていく。
オープンするもなかなか深い和みに至らない。
お盆休み期間とはいえ平日の木曜日。
過去のGW期間に比べるとターゲットが乏しい。
 
時刻は26:00前後だっただろうか。
エントランスとフロアを繋ぐ通路で女性二人組をオープンさせる。
romeoの担当は27才事務職。
恋愛遍歴はかなり真面目。(真実かは不明)
時間的にも決断のタイミングだった。
アヤセの担当子は完全にタイプ落ちの様子。釣れ出し打診が受理された。
ただ、romeoは違和感を感じていた。違和感の正体にも気づいていた。
 
 
 
romeo担当子からは、まったくIOIが確認されていなかった。
 
 
 
ロアビルを後にして六本木交差点まで歩く。
近くの沖縄居酒屋に入る。
4人で和むがセクの雰囲気が消えていく。
軌道修正を試みるが、romeo担当子が雰囲気を強引に引き戻す。
しばらくすると、romeo担当子は「眠い」と言い放ち居酒屋で横になりだす始末。
考える、即、欲を言えば乱までの手段。
考えられるのはなんだ?友達グダか?
わからない。
ただ、現状で決定権を持つromeo担当子は障害になっている。
それを排除すれば3Pは手堅い。
最悪、アヤセが1即後、LHで合流からの乱も不可能ではない。
 
アヤセに担当子を釣れ出しするようLINEを送る。
 
romeo「なんか俺も眠いかも、せっかくだし2人で場所変えて飲んでおいでよ。〇〇ちゃん起きるまで俺が見てるから」
 
アヤセとアヤセ担当子が店を出る。
セパレート成功。あとはタイミングを見て俺もギラつく。
グダられたらLHで合流して3Pだ!
そう思っていたその時、なんとromeo担当子が飛び起きた。
 
「〇〇ちゃんはどこ?!」
「2人で仲良く出てったよ。邪魔しちゃ悪いし、俺らで飲んでよう。」
 
速攻でアヤセ担当子に電話を飛ばすromeo担当子。
まだ店内でトイレに寄っていたところに、強引に合流される。
なんとかしてこの障害を排除しなければ即はない。
やるべきことはわかっていた。
romeoは全力で担当子を足止めする。
アヤセは光の速さでLHに連れ込み即をする。
六本木交差点の信号待ちの間にromeo、ギラを仕掛ける。
セパレート成功。
(急げアヤセ!長くはもたない!)
romeo担当子、全体的に警戒心が強い。
 
「〇〇ちゃんはどこ行くの?!」
 
「いい雰囲気だし、2人にしてあげようよ」
「俺も〇〇ともっと一緒にいたいと思ってる」
「人の心配ばかりで、目の前にいる俺のことは見てくれないの?」
「まずは俺の話を聞いてよ」
(時間を稼ぐんだ…っ!アヤセならやってくれる!)
 
またしてもromeo担当子、アヤセ担当子に電話を飛ばす。
アヤセ、LHまでわずか数十メートル、ここで合流を許してしまう。
 
「ちょっと作戦会議してもいい?」
 
と距離を置かれる。
答えはわかっていた。
ただ、認めたくなかった。
 
「今日は2人で女子会するね♪」
 
 
 
六本木交差点に取り残される男二人。
romeoは自己嫌悪に陥っていた。
もし、romeoが担当子をしっかり食いつかせていれば、
もし、romeoが担当子をしっかりセパレートしておけば、
状況は違ったのは間違いない。
 
「アヤセ、すまない。俺のミスだ。」
 
「あの物件はどうしようもない。誰のミスでもない。」
「まだ箱にいる案件に釣れ出し打診しよう。恒例のロスタイムだ」
 
romeoは本気でアヤセに即られてもいいと思った。
ロアビル前~六本木交差点でストを打ちながら釣れ出し打診の反応を待つ。
クラブ最初に和んだ二人組の片方から応答があった。
5:00、V2閉店と同時に朝の六本木に解き放たれるパーリーピーポー。
お目当ての二人組が出てくるのを待つ。
5:15、まだ出てこない。
5:20、さすがにそろそろ出てくるはずだ。
5:25、romeoもアヤセもわかっていた。だが認めたくなかった。
 
もう二人とも言葉を発さなかった。
 
「飯でも食おうか」
 
つるとんたんで朝食を取る。
どちらもナンパの終わりを口にしない。
だが、わかっていた。認めたくなかっただけだ。
食事を終え、大江戸線六本木駅に向かう。
 
「じゃあ、今度はシルバーウィークに」
「ああ」
 
俺達のV2での戦いは、3連敗という結果で幕を閉じた。

歯科医師を目指す女子大生 ~広島の女No.1~

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「僕はね、正義の味方になりたかったんだ。」
 
Fate/zero 衛宮切嗣』 より
 
 
 
 
6月某日 【10:30】とある居酒屋
 
ある金曜日の夜、職場の同僚とお酒を酌み交わしていると、突然romeoの会社携帯が鳴り出した。
なんだ、またトラブルでも起きたのか?休日出勤とかだったら嫌だな。なんて思いつつ、電話を取る。
 
「romeo、今からクラブ来いよ」
 
職場の上司からだった。
クラブ内からの電話らしく、騒音で何を言っているのかわからなかったが、romeoは二つ返事でこれを承諾した。
 
「わかりました、30分ほどで着きます」
 
普段なら、こういった突発的な誘いは断っているのだが、ここ最近のromeoは職場での業務に忙殺され、彼女+既セクのサイクルに甘んじていた。
新規のピックアップにはいい機会だと思い、このイレギュラーな誘いに応じた。今日のオープナーは何にしようかな、なんて考えながら、同僚に本通りまで車で送迎してもらう。
パルコからアリスガーデンを通り新天地公園へ。流川通りを迷いのない歩みで闊歩する。
黒服のキャッチに水商売の女、爆音でクラブミュージックを流しているDQN車。50代のサラリーマンが、明らかに20代前半の女と手を繋ぎ、ラブホテルに消えていく。
今日もいつもの流川だ。
金曜日ということもあって人が多い。広島は極端な街だ。金土の夜は遅い時間でも賑わいを見せるが、それ以外の曜日は10時以降で死んだ街となる。
県民性が勤勉なのかな、なんてことをぼんやり考えていると、目的のクラブに辿り着いた。
 
【11:00】L箱
 
エントランス前で女3人、男1人のグループがもたついているのにイラつきつつ、慣れた足取りでエントランス料2000円を払いクラブ内へ。さっきのグループの冴えない男1人は、今日は何がしたくてクラブに来たのだろう?俺は今日やれる女、アポの価値のあるスト高の女が目的だ。
自分の目的をしっかりと確認し、ロッカーにスーツの上着を預けてフロアに入っていった。
 
人の入りはそこそこと言ったところか。金曜日の夜にしては、今まで来た中で一番少ないかもしれない。だた、声掛けするには問題がはないレベルだろう。おっと、まずは上司のところに顔を出さないと。
 
バーカウンター近くで騒いでるスーツ姿の野郎4人組を発見し合流。彼らとromeoとは圧倒的な目的の違いがある。彼らは音楽と場の雰囲気を楽しみに来ている。romeoはセックスの相手を探しに来ているだけだ。時間を無駄には出来ない。しばし一緒に踊る。適度に酔いも回ってきたところで適当に低ストを見繕い、スキル気配遮断を発動し離脱する。
 
さぁ、ゲームの始まりだ。
 
【24:00】
 
フロア脇のレディースシートにいる2人組を発見。スト値は5.0、6.0。男が1人で果敢にアッタクしているが、あの様子だとフック出来ていない。すぐに崩れるだろう。
案の定、男は居心地が悪そうな表情で退散していく。ふむ、腕試しにはちょうどいい。格の違いを教えてやろう。
 
「やぁ、俺って芸能人だと誰に似てると思う?」
 
相手の顔を強制的にこちらに向けさせる。そこに満面の笑顔を用意する。
 
「○○!」
「よく言われるんだw しかし可愛いね、俺がゲイじゃなかったらタイプだったよ」
 
オープン。トークの比重を意識しながら逆3で和む。5.0は大阪在住、地元に帰省で戻ってきているとのこと。彼氏無。6.0は広島在住、夜の仕事、彼氏はいるが、関西との遠距離恋愛のため、寂しいとのこと。ターゲットは6.0だな。金髪ショート、細身で雰囲気は高橋真麻といった感じ。嫌味にならないよう、間接的に自分の価値を伝えていく。ネグを織り交ぜながら、恋愛遍歴を聞き出していく。相手からの質問も増える。充分な食いつき。ここで一旦クローズしよう。
 
「友達に、なりたいんだ」
 
ルーティーンなのは最終回。
番ゲ。
 
【24:30】
 
先ほどより人が増えてきた。フロア入り口付近をサージングしていると、逆3で和んでいる2人組を発見。トークに入れず暇そうにしている子にルーティーン直死の魔眼(目線ギラ)発動。目が合う。風早くんスマイル。笑顔が返ってくる。
 
「こっちにおいで。一緒に飲もうよ」
 
壁際にボジションを取り、和みトーク開始。スト値6.0、20歳、呉在住。声優で言うと微妙に大坪由佳似。彼氏とは昨日、相手の浮気が発覚して別れた。今日ははっちゃけに来たとのこと。即系の匂いがする。確実にナンバークローズまで持っていかなければ。
自己開示をしつつ、相手の理想の男性像を探る。リードしてくれる男が好き。よし多少強引にいくか。手繋ぎからボディータッチを増やしていく。相手からも反応が返ってくる。えくぼルーティーン。IOIは充分すぎるほど確認出来た。
このまま連れ出してもよかったが、この日の即に加えて、準則案件もストックしておきたかったので、なのはルーティーンでナンバークローズ。
 
「前の彼氏のどこがよかったの?」
「んー、相性♡」
 
完全な即系である。放流し、手堅い準則案件を手に入れたことに気分をよくしながら一服。すると目の前で2人組の片方がバーカンに攫われていく。残った子と目が合う。
 
「友達攫われちゃったね(笑)一緒に飲もうか!」
「うん♡」
 
スト値5.0、歯科医師志望の大学院生。彼氏無し。
使い慣れたルーティーンで恋愛遍歴を聞き出す。付き合った人数は2人。色々と聞き出していると、どうにも堅そうな案件に感じる。
だがなんだ、この圧倒的なIOIは?どれ、少し試してみるかと、いつもは意識的に控えている店内ギラ発動。
 
キス。成立
 
舌を入れる。
 
ベロチュー成立。
 
「2人で外で飲まない?」
「うん♡」
 
完全に仕上がっていた。友人の承諾を得るとのことで一旦別れてロッカー前で待機。romeoは職場の上司には一言も声を掛けない。無事承諾を得たとのことで2人でクラブを後にする。
 
【26:00】某LH
 
クラブを後にして、何も言わずに手を引き目的地に向かっていく。
 
「どこいくのー?」
「さあね?」
 
会話をまともにする気はない。完全に状況は仕上がっている。
LHの前に到着。
 
「ようこそわが家へ!」
「え…いきなりホテルはちょっと…」
 
形式グダなのはわかっている。俺とホテルに入る理由だけ与えてやれば、自然と雰囲気はセクに傾く。
 
「○○が嫌がることはしないよ。」
「前まで来ちゃったし、とりあえず入ろう」
 
脆くも崩れ去る形式グダ。
部屋に入ってからはいつも通り。何度も繰り返ししてきたことを実行するだけ。このLHに関してはアメニティから照明の調整、BGMの設定まで全て把握済み。先ほどの言葉じゃないが、文字通りわが家に連れ込んだようなもの。
間接照明を完璧な雰囲気に調整、BGMのボリュームを上げる。ソファでいちゃいちゃ~流れるようにベッドにエスコート
 
だがここで予想以上のグダ。
 
「嫌がることはしないっていったじゃん…!」
「俺とするのが嫌なの?」
「そうじゃないけど…」
 
意味不明だ。俺としたいのは間違いない。ではなぜグダる?一瞬の間に全力で思考する。リーセグダか?いや、それはクラブで確認済みだ。彼女は今日リーセデーではない。なぜだ?考えろ。
一つの仮説に思い当たる。いや、たがそんなことがあるのか?いや、しかしこの性行為に対する拒絶はもしや?romeoは優しい口調で、直接的に聞いてみることにした。
 
「もしかして、初めて?」
「…うん」
 
まさかの初モノだった!romeoはこのシチュエーションに歓喜した!ストリートと違い、クラブではクラブに来る女性しかターゲットに出来ない。そんな環境下において初モノの彼女と出会えたことは奇跡に近い。
この勝負に負けるわけにはいかない。今まで培ってきた技術の全てを駆使して、処女グダを解放してみせる。
 
「初めての相手が俺じゃ嫌かな?」
「○○のことを特別に思ってる」
「もし、本当に怖くなったら途中でやめよう」
 
キスをしつつ、一歩進んでは二歩下がるを繰り返す。ゆっくり、ゆっくりと彼女の心を溶かしていく。彼女は笑顔で、でもどこか不安げな表情でこう言った。
 
「うん、…いいよ。優しくしてね///」
 
そうしてromeoは、過去最高に、、丁寧に丁寧に、、、即を決めた。
 
 
 
翌朝、彼女と色々な話をした。大阪から歯科医師を目指し広島に来た彼女。romeoにはよくわからないが、研修等、なかなか大変らしい。両親も歯医者。かなり大事に育てられてきたのだろう。どことなく、品を感じさせるのはそのせいか。過去に付き合った男性とは性交渉はなかったと言うから驚きだ。直前で怖くなってしまう。そうして、男性は心も離れていってしまうのだそうだ。
おすすめの歯磨き粉やら、正しい歯磨きの仕方をレクチャーしてもらった。
 
「ありがとう、初めてが○○でよかった♡」
「そりゃどうも(笑)」
 
romeoはどんな女性であっても、即した相手には嫌な気分になってほしくない。romeoと肌を重ねられてよかったと、心の底から喜んでもらえるような、そんな魅力的なPUAになりたい。
今回は、その目標の一端に触れられた気がする。そんな一日だった。

六本木クラブV2にてナンパ-GW最後の即を目指して-(ロスタイム)

【4:00】

他の連れ出し案件から応答はない。状況は絶望的。

イワセと目を合わせる。ニヤッと笑っていた。

 

「ロスタイムだな!」

「ああwww」

 

彼は最高のプレイヤーだった。諦めない姿勢。なにより俺たちはナンパというゲームをこの日、心の底から楽しんでいた。

ナスダック君がV2から出てくるのを待つ間にスト。ガンシカされるたびに笑いあった。

 

ジュマンジ行ってみますか」

 

GW初日の関西組から聞いていたジュマンジに移動。移動中もストを打ちながら。

到着。

エントランス1,000円1ドリンク、安い。正確には忘れたが、なんでも5時以降も営業しているとのこと。

荷物を預けてフロアへ。

 

【4:20】ジュマンジ

人が多すぎる。音が大きすぎる。暗すぎる。これは完全な音箱。

1ドリンクを頼んで、荷物を預けている時に絡んだ7.0と和むも、今日は踊りにきているとのこと。

速攻で撤収。

 

「Colorの前で出待ちストしますか」

 

けやき坂近くのColor前に移動しスト。

ガンシカが続くも、俺たちは笑いあっていた。

 

【5:00】

コンビニで水を買い一息。

誰かがいった。

 

「ゲームセット、、、ですね」

 

こうして、俺たちのGWは幕を閉じた。

 

【成果と反省】

・案件の見極め

今回は即系ではない案件に時間をかけすぎた感があった。終電で帰る等の避けようのないグダが発生した場合は、瞬時に切り上げ判断をする必要があった。

 

・どのようなノリでいくか

今回は、相手に対して「チャラい」と言われるケースが目立った。場所柄、スマートに和んだほうがいいのか、それともある程度の勢いとテンションをもって和んだほうがいいのか、その判断が最終的に出来ていなかった。この辺りは相手にもよるので、うまく見極めた上で今後は活動していく。

 

・油断

連れ出すことがゴールではない。俺の身を置く営業の世界でも同じだ。よく、大口のアポが取れただけ、まだ成約もしていないのに、大騒ぎするような馬鹿が君の会社にもいるだろう。今回俺たちの犯してしまった過ちはまさにこれだ。即というゴールに対する意識が足りなかった。連れ出したらなんとかなるだろう、ではなく、しっかりと即までのビジョンを描き続けて対応するべきだった。

 

GW初日の反省点により、大枠の戦略としては上手く機能していた。しかし、我々のメンタル的な問題、各々のスキルの問題。外的な要因としてはGWによる客層の変化(これは通常のV2を知らないのでなんとも言えないが)。これらにより、目標を達成することが出来なかった。ロミオは広島に帰る。六本木でクラブナンパをするのは、恐らくお盆になるだろう。それまでの間に、個人のスキルアップ、長期休暇中のクラブに特化した戦略を練り直し、次回こそ確実な成果を手に入れたい。

六本木クラブV2にてナンパ-GW最後の即を目指して-(後半)

【25:30】

夢から覚めたロミオ、イワセとナスダック君と合流。現状を認識するため、ここで軽くミーティングを挟む。

順調に番ゲし案件は出来ているが、確実に即まで至るかは自信が持てない、というのが共通の認識だった。

ピークタイムまでは残り1時間30分程度。焦りはあった。だが、ロミオとイワセはお互いの顔を見てニヤッと笑った。なぜだろう、ナンパ師の感じる独特の雰囲気というか、本当に今日は間違いなくいけるーそんな感覚を二人して感じていた。

 

【26:00】

バーカンの前でゆらゆらしてる3人組を発見。4.0、5.0、5.0といったところか。これは俺の考えだが、パッと見た印象で相手のテンションを読み取り、それをちょっと上回るくらいのテンションから導入すると、スムーズにオープンまで進む希ガス

音楽に合わせて踊りながら接近。

 

「おいおい!GWも終わるってのにしけた顔してんなぁ~」、「そう、君は笑ったほうが可愛いよ♡」「ところで俺、笑うと藤ヶ谷太輔に似てない?w」

 

ロミオ担当は5.0、静岡出身で高級ホテルで仕事をしているとのこと。とりあえず「あぁ、ラブホテル?w」とネグる。反応はいい、IOIも確認出来る。ほかの二人がトイレに逃走したタイミングで番ゲして放流。

 

【27:00】

連れ出し案件に一斉に打診LINE。応答を待ちつつ、声掛け。通路を歩いていると5.5、5.5のペアを発見。イラついた表情で接近し、目が合った瞬間に満面の笑みを浮かべる。

「逢いたかったよ!久しぶり」

「いやいや、知らないからwww」

「せっかくだし、東京タワー見に行こうぜ!ww」

 

と若干会話になってないがオープンし、イワセと窓際に連れ出し。適当に和んだところで、LINEの応答がまだないことを確認。連れ出し打診。グダを崩せず、結果番ゲして放流。

 

【27:45】

この時間からは番ゲをすっ飛ばし、和んでは連れ出し打診。なかなか上手くいかない。そんな時。イワセが連れ出し打診した案件から返信。イワセと二人でトイレ前まで向かう。

先ほど和んだ5.5、5.5のペアだった(と思う)。

パセラカラ館シダックスだったらどこがいい?w」

どこか反応がおかしい。だが一度は応じた連れ出し打診、グダはないだろうとゴリ押しでエレベーターを降りていった。

ここからが予想外の展開。まさかのグダである。

(おいおい、、、連れ出し応じといてそれはないだろ)

10分ほど押し問答を続けるも、友達が来るとの意味不明なグダを崩せず逃げられる。

今になって冷静に分析してみる。

恐らくだが、彼女たちは即系であった。俺たちがその日の即案件を探していたように、彼女たちも今夜のパートナーを探していたのだろう。俺たちはその候補には入っていた。だから連れ出し打診に一度は応じた。だが、合流してからの10数分の間に落第を押された。ほかのライバルからの打診に魅力を感じたのか。俺たちと過ごすより、朝まで女性のみで過ごすほうが楽しいと判断したのか。その真意はわからない。しかし、合流してからの俺たちの隠しきれないギラつきか、連れ出し先の選定に問題があったのか、とにかくその間に彼女たちを魅了できなかった俺たちに問題があったのだろう。

 

次回、ロスタイム編になります。

六本木クラブV2にてナンパ-GW最後の即を目指して-(前半)

5/5、カレンダー通りの休日は6日まで

俺たちに残されたチャンスはこの一日だけであった。

ロミオ、イワセ、そしてクラブデビューのナスダック君。

ロミオとイワセにはPUAとしてのプライドがある。

前回のGW初日の屈辱、俺たちはとにかく即という結果を欲していた。

 

【23:00】V2 TOKYO

 

まだ行列は出来ていない時間帯。

IDチェック、荷物をロッカーに入れてエントランスを抜ける。

ドリンクを各自貰い、決意の乾杯

今夜はいける-なぜかそんな不思議な雰囲気を俺たちは感じていた。

 

【23:15】

乾杯からのタバコを吸い終わらないうちに声掛け開始。

3人組の一人が別の男に剥がされたタイミングでイワセとロミオのコンビにて。

スト値5.0、6.0といったところか。

ロミオ担当は5.0、エヴァンゲリオン2号機パイロットと同じ名前。

横浜在住、25歳、今日は友達に連れられてきたとのこと。

恋愛遍歴、地元トーク等、十分に和むが5.0は終電で帰るとのこと。

即はないと思い、番ゲして放流。

 

【23:30】

とにかく今日のロミオとイワセはテンポがいい。

通路で都合よく3ペア発見。

 

「お待たせwwwwwww」

 「待っとらんわw」

 

でオープン。

通路に止まってると怒られるから~と口実をつけ窓際まで移動。

20歳、彼氏無し、関西から状況してきて、今は品川に住んでいるとのこと。

ルーティーンを駆使し、そこそこ和む。

 

「最近流行ってるLINEってアプリ知ってる?」

「最高に面白いスタンプを頼むよ、関西人ならできるだろう?笑」

 

番ゲ、放流。

その後も、同様の流れで二組ほどスムーズに番ゲ。

ピークタイム前にしてかなり順調に案件を作れていた。

 

【24:00】

3人でフロアを一周

するとダンスフロア脇の手すりで1人ゆらゆらと揺れる女性がロミオの目に入る。

顔もろくに見ずに3秒ルール発動でロミオ、抜け駆け声掛け。

 

「待ったー?会いたかったよ♪」(満面の笑みで)

「もー待ったよぉ♡♡♡」

 

オープンした瞬間に俺が魅了されていた。

160cm、細見の体系に凛とした瞳に白い肌。

値としては7.5、文句なしのスト高。

持ち合わせのルーティーンを駆使するも、思考が追いついてこない。

完全に彼女との会話を楽しんでしまっている自分がいた。

窓際に連れ出し和む。

歳は25歳、彼氏無し、北海道出身で18の時に上京してきたとのこと。

俺は心の底から北の大地に感謝した。

恋愛遍歴は普通か。前の彼氏は相手の浮気で別れたらしい。

どれだけ贅沢な野郎だ。

短大卒業を経て、今は会社の受付で仕事をしているとのこと。

彼女が受付にいるだけで、従業員のモチベーションは朝から右肩上がり間違いなしだ。俺が都内で営業していたら毎日飛び込み営業していただろう。

二人でドリンクを貰いにバーカンへ。二人の出逢いに乾杯。

 

「クラブよく来るの?」

「たまにかな、ロミオは?♡」

「俺は久々だよ、だから今日は君に逢えてよかった」

「嘘、よく行ってるんでしょ♡」

 

顔が近い、彼女の心地いい香りが俺の鼻孔をくすぐる。

 彼女の甘い声が、耳の穴を通り抜けて直接脳みそに響いてくるみたいだ。

音楽にゆらゆらと身体を動かす彼女。

 

「それ飲んだらフロアでちょっと踊る?」

「うん!♡」

 

彼女の手を引いてフロアへ上がる。

ノリのいいEDMに合わせて、お互いの目を見つめ合いながら踊る。

 

「少ししたら一緒に出よう」

「チャラい~www」

「君ともっと一緒にいたいんだ」

「誰にでも言ってるんでしょ?」

「そんなことない、君は特別だ」

 

こんなやりとりをフロアでずっと続けていた。

友達と来たからとの理由で連れ出しは断られた。

都合がついたら後で一緒に出よう。必ず連絡するか。

そうして彼女のもとを離れた。

ふと腕時計を見る。時刻は25:00近く。

フロアを見渡す。人でごった返している。

ピークタイムに突入していた。

この時、ロミオは初めて自分がオンリーワン中毒になっていたことを自覚した。

六本木クラブV2にてナンパ-GW初日の夜-

5/2、GW初日

六本木の夜に4人の男たちが、ただ一つの目的のために集結した。

転勤先の広島から帰ってきたばかりのロミオ、その旧友カトケン、後輩のしんご、カトケンの友人で、普段は渋谷のクラブを主戦場としているイワセ。

彼らの目的はただ一つ、即である。

 六本木の夜で一番のスト高と即るのを夢見て、俺たちは日本一のチャラ箱V2のエントランスをくぐった。

 

【22:00】V2 TOKYO

 

GW初日の土曜日、混雑を懸念して開幕ダッシュで入店。タバコをふかしながら、キックオフのタイミング今か今かと待ちわびる。

 

【23:00】

 

このあたりから徐々に人が増え始める。

今夜は10段階評価で8以上と即る気はないが、アップがてら声かけ開始。

3・7のツーペアにしんご君と声かけ。

お気に入りの愛と恋の違いオープナーから導入。

 

「やぁ、教えてほしいんだけど、愛と恋の違いはなんだと思う?」

 

ウケてオープン。

ルーティーン交えてしばし和み。

ファイブクエッションから自然な流れで番ゲ~放流。

基本方針は3:00まで番ゲ~放流を繰り返し、以降連れ出し打診。

一つの案件に時間をかけすぎないよう意識して行動していく。

 

【24:00】

 

人がゴミのようだ。

これが六本木の夜か、、、人が多すぎて身動きが取れないほど。

後述するが、この混雑の中でポジション取りを優先して行わなかったのは失敗だった。

エントランスとホールを繋ぐ通路にて5・8ツーペア発見。

3秒ルール発動、イワセと初タッグにて声かけ。

ロミオが5を担当。

不動産業界、新卒1年目、彼氏なし。

派手にネグをかましながら和んでいく。

 

ロミオ「ありきたりな苗字だなww俺と結婚して姓を変えたほうがいい」

5「なにそれwww苗字なんていうの?」

ロミオ「○○(日本で一番メジャーな苗字)wwwww」

5「変わらないじゃんwww」

 

15分ほど和んでナンバークローズ。

さすがにイワセは渋谷のクラブで慣らしてるだけあってクラナンを心得てる。

 

【24:30】

 

窓際の喫煙スペースにて4人で一服。

目に入った7・4ツーペアに音速で声かけ、3秒ルールは絶対だ。

愛と恋の違いオープナーから鮮やかにオープン。

7は関西出身22歳、森泉似の目鼻立ちのくっきりした整った顔立ち。

明日には大阪に帰るとのこと。

出身地ネグ、血液型当てゲームで和む。

しかしなぜか番ゲまで至らず。

カトケンがドリンクフックをしかける。

(おいおい、お酒で釣るなんてまるっきりAFCじゃないか。)

このタイミングでスイッチしてサージングへ戻る

 

【25:30】

 

積極的にフロアを移動して声掛けするもヒットせず。

フロアとエントランスを繋ぐ通路で一息。

 するとさっきの森泉似の関西二人組がエントランスに向かってくのが目に入る。

 

ロミオ「なに?どこ行くん?」

森泉「人多すぎて楽しめんからジュマンジ行くよー、一緒にくる?」

 

むこうからの連れ出し打診。

 

イワセ「このまま連れ出そう」

ロミオ「いや、このタイミングで番ゲして放流しよう。最悪あとから合流できる。まだ慌てるような時間じゃない」

 

難しい判断ではあった。

ロミオの個人的な印象としては、単純にクラブを楽しみにきただけの感触がした。

即系でない案件とほかの箱に移動しても、この後にV2で待っているスト高との出会いを失うのではないか。

ロミオ「せっかくだからもうちょいⅤ2おるよ。俺らも3時頃には出るから、そしたら合流しよう」

合流の口実で番ゲ、そして放流。

結果として、関西組二人が即案件だったのかはわからない。

ただ、今思えばこのタイミングでの連れ出しも、可能性という意味ではあったのかもしれない。

 

【2:30】

 

しんご君とサージングしつつ声掛けするも、この時間帯、スト高は他の男とがっつり和みに入られている。

おいおい、、、ピークタイムが早すぎる。

我々は焦っていた。

連れ出し案件はあるものの、スト高は無し、フックも弱めで確実に連れ出せる自信がなかった。

ダンスフロア近くのバーカン近くで暇そうにしている二人組を発見。

学童関係の仕事、歳は忘れた。

4:7の4をロミオが担当。4彼氏なし、7彼氏あり。

このあたりから酔いと疲れが相まって、案件の管理がずさんになる。

連れ出し打診も今日は朝までクラブにいるとのこと。即系の匂いがしない。駄目だ。

番ゲはきっちりして放流。

 

【3:30】

 

完全にスト高は囲まれていた。

カトケンとイワセは見切りをつけてストに繰り出す。

売れ残りとダンスキチしか残っていないフロア。

ここが切り上げ時、連れ出し打診のタイミングだった。

連れ出し案件に一斉にLINE送信。

応答があったのは関西組のみ。

けやき坂近くのクラブColorにいるとのこと。

今から向かう旨を返信し、ロミオとしんごはV2を後にする。

 

【4:00】 Color

 

4,000円のエントランス料を払いフロアへ。

円形のホールに正面がDJブース、その円の反対側にバーカウンター。

なかなかお洒落な作りだなと感じた。

フロア内を移動し関西組を探す。見つからない。

LINEで連絡を試みるも応答なし。

VIPに吸われたか、すでに連れ出されたか。

敗戦モード濃厚だったが、ここで勝負を投げ出すわけにはいかなった。

ロミオの脳裏ではスラムダンク安西先生がこう呟いていた。

 

「諦めたら、そこで試合終了ですよ」

 

バーカンで飲み物をもらっているとタイミングよく二人組を発見。

6:5のツーペア

3秒ルール。しんご君が6に店内ギラをしかける。

このあたりの順応性は若さゆえか。

その間ロミオは5の対応。

彼氏何人いるのルーティーン。

 

5「6はビッチなんよー!」

(なんだこれは?IOIか?)

 

しかし深い和みに入る隙もなく、お立ち台に逃走を許す。

 (っ糞ビッチが、、、)

 

その後もサージングしつつ声掛けするが、Ⅴ2同様にこの時間となると有力案件はがっつり和みに入られている。

さすがに今から放流する馬鹿はいなかった。

 

【5:00】

外に出ると、そこには憔悴した顔のカトケンとイワセがいた。

もう朝だった。明るい朝日を見て、ロミオは敗戦を認識した。

 

■成果と反省

・ピークタイムの見極め

0時から爆発的に人が増えて、3時にはスト高が消えるのがⅤ2。それを把握していなかったのは大きな敗因だ。2時以降になると連れ出しに向けてライバルも積極的に放流しなくなる。0時~2時の間にどれだけ有力案件を作れるか。これは次回の課題としたい。

 

・和みスポットに定位置化

今回は定位置を決めずに、サイージングをまめに行いながら目についた案件に声掛けしていた。しかし、フロアが賑わってくるとエントランスとフロアと繋ぐ通路脇、窓際の喫煙スペース以外では深い和みが難しくなる。次回は通路脇をロミオゾーンとして、基本は定位置で網を張るスタイルで臨む。

 

・無計画が招く具体性の欠如

俺たちは勢いだけだった、六本木の地理にも疎く、連れ出し先や具体性のある戦略を持ち合わせてはいなかった。目標だけを高く設定し、それに至るプロセスを描けていなかった。まさに絵に描いた餅。愚行である。次回は30分刻みのタイムスケジュール、使用ルーティーンの選定、連れ出し先の選定、アプローチ対象の明確化、これらを念入りに行った上で、目標を遂行する。